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コマンド機能:資格情報設定機能の概要

目次

 

nWOLの資格情報設定機能について

遠隔のホスト対してコマンドを実行する際、ユーザ名・パスワードなどの資格情報(Credential Information)が必要となる場合があります。

nWOLでは、コマンド実行時に、ユーザ名/パスワードダイアログから入力された情報を資格情報として資格情報マネージャに登録する機能があります。

この機能を利用することにより、explorer、shutdown、リモートデスクトップなどのコマンドに必要な資格情報の入力を簡易に実行することができます。

 

資格情報設定機能の使い方の流れ

事前準備

資格情報設定を行うために必要な事前設定は以下になります。

  1. 資格情報設定を行いたいコマンドのコマンド設定画面の「資格情報セットアップ」にて、必要な資格情報セットアップ項目を選択する。どの資格情報を選択するかは、以下の「資格情報セットアップ項目の詳細について」の章を参考にしてください。
  2. 各ホストに対して、「ユーザ名」を設定しておくと、コマンド実行時のユーザ名/パスワード入力ダイアログ画面でユーザ名を入力する手間が省けるので便利です。ユーザ名の設定は、グローバル設定、または、グループカスタマイズ設定、または、ホストカスタマイズ設定にて設定できます。

 

コマンド実行時

コマンド実行時には以下の流れで処理が行われます。

  1. コマンドに指定された資格情報セットアップ項目に応じて、現在の資格情報のセットアップ状況をnWOLが確認します。
  2. 必要であれば、ユーザ名/パスワード入力ダイアログが表示されますので、ユーザ名/パスワードを入力して下さい。
  3. 入力されたユーザ名/パスワードを使ってnWOLが資格情報セットアップを行います。
  4. 2回目以降のコマンド実行時には、前回入力されたユーザ名/パスワードが使われます。

 

資格情報マネージャについて

資格情報マネージャは、Windowsで提供されている資格情報を登録管理できる仕組みです。資格情報マネージャにあらかじめ資格情報を登録しておくことにより、NW共有フォルダへの参照やリモートデスクトップの起動時に、ユーザ名/パスワードをいちいち入力しなくても済むようになります。

 

nWOLでは、コマンドの資格情報セットアップ項目に応じて、資格情報マネージャに資格情報を設定した後、コマンドを実行するようになっています。nWOLで資格情報マネージャに登録する情報は永続的に保持される設定となるため、nWOL終了後も有効となります。

 

Windowsの資格情報マネージャは、Windowsの設定やタスクバーの検索窓から「資格情報マネージャ」で検索して起動することができます。

資格情報マネージャでは、誤って登録されてしまった資格情報を削除したり、不要になった資格情報を削除したりすることが可能です。

 

資格情報セットアップ項目の詳細について

NW Resource Connection

ネットワーク共有フォルダへのアクセスをできるように資格情報を設定します。Explorerを起動して遠隔のホストのフォルダを表示したり、shutdownコマンドでシャットダウンや再起動を実行する時に必要な資格情報です。
この処理は、net use コマンド実行と同等の処理を行います。ネットワーク共有フォルダへの接続に成功した場合、資格情報マネージャにも資格情報が登録されるため、2回目以降のアクセス時にはパスワード入力が不要となります。

 

設定処理は以下の流れになります。

  • 対象のホストのNW共有フォルダが既に参照できる状態か試行する。参照できれば、何も行わずコマンドを実行する。
  • 既定のユーザ名/パスワード(現在nWOLが動作しているアカウントのユーザ名、パスワード)で、対象ホストのNW共有フォルダへの接続を試行する(net use 相当)。成功すれば、コマンドを実行する。その際、資格情報マネージャへの資格情報登録は行わない。
  • 必要であればユーザ名/パスワード入力ダイアログを表示し、指定されたユーザ名/パスワードで、対象ホストのNW共有フォルダへの接続を試行する(net use 相当)。成功すれば、コマンドを実行する。その際、資格情報マネージャに資格情報登録を行う。
  • 接続に失敗する場合、ユーザ名/パスワード入力ダイアログを表示からリトライする。

 

登録する資格情報は以下の形になります。

Target: ドメイン名\ホスト名  (ドメインに参加していない場合は「ホスト名」)
Type: Domain Password

 

Remote Desktop

リモートデスクトップを実行する際に必要となる資格情報を設定します。ユーザ名/パスワードを入力し、資格情報マネージャに登録します。

 

設定処理は以下の流れになります。

  • 資格情報マネージャに対象ホストへのリモートデスクトップの資格情報設定が存在すれば何もせずコマンドを実行する。
  • 資格情報マネージャに対象ホストへのリモートデスクトップの資格情報設定が存在しない場合、必要であれば、ユーザ名/パスワード入力ダイアログを表示し、資格情報マネージャに資格情報を登録する。

 

登録する資格情報は以下の形になります。

Target: TERMSRV/ホスト名
Type: Domain Password

 

Domain Password

ユーザ名/パスワードを入力し、資格情報マネージャに Domain Passwordの資格情報として登録します。

 

設定処理は以下の流れになります。

  • 必要であれば、ユーザ名/パスワード入力ダイアログを表示する。
  • 資格情報マネージャに資格情報の登録を行う。

 

登録する資格情報は以下の形になります。

Target: ドメイン名\ホスト名  (ドメインに参加していない場合は「ホスト名」)
Type: Domain Password

 

Generic

ユーザ名/パスワードを入力し、資格情報マネージャに Genericの資格情報として登録します。資格情報の「ターゲット」の文字列には、ホスト名の前にプレフィックスを付加した文字列が設定されます。このプレフィックスは右の文字列入力欄で設定します。

 

設定処理は以下の流れになります。

  • 必要であれば、ユーザ名/パスワード入力ダイアログを表示する。
  • 資格情報マネージャに資格情報の登録を行う。

 

登録する資格情報は以下の形になります。

Target: <プレフィックス>ホスト名
Type: Generic

 

資格情報設定に関する参考情報

誤ったパスワードで資格情報設定が行われてしまった場合の対処方法

誤ったパスワードで資格情報設定が登録されてしまい、処理が正常に行えなくなってしまった場合、以下の方法で解除できます。

 

Windowsの資格情報マネージャで、該当の資格情報を削除してください。Windowsの資格情報マネージャは、Windowsの設定やタスクバーの検索窓から「資格情報マネージャ」で検索して起動することができます。

 

nWOLのユーザ名/パスワードキャッシュをクリアする方法

ユーザ名/パスワード入力ダイアログで入力した値は、nWOL実行メモリ内にキャッシュされます。

特に、資格情報セットアップ項目の「Domain Password」「Generic」 では、キャッシュされたユーザ名/パスワードが存在する場合、以降の処理は強制的にその値を使用して資格情報を登録することになります。誤ったユーザ名/パスワードがキャッシュされてしまったことで処理が正常に行えなくなってしまった場合、以下の方法で解除できます。

 

ユーザ名/パスワードのキャッシュをクリアする方法

方法①:メイン画面のWOLボタン/Runボタンを右クリック → Clear Password Cache

方法②:該当ホストのコマンドコンソール → Menu → Clear Password Cache

コマンドコンソールについては、「コマンド機能:コマンドコンソール」のページをご覧ください。

 

リモートデスクトップの資格情報設定について

リモートデスクトップの資格情報は、資格情報マネージャに資格情報を登録した後、実際に mstsc.exe(リモートデスクトップのコマンド)を実行してみないとその資格情報が正しかったかが分かりません。

従ってnWOLのユーザ/パスワード入力画面で誤ったパスワードを入力しても、それが正しいものとして処理を進め、リモートデスクトップコマンド(mstsc.exe)を実行してしまいます。

実は mstsc.exe 自体に資格情報を入力させる仕組みがあり、認証が失敗しても、mstsc.exeが再度パスワード入力を促すので、最終的には正しくパスワードを入力すれば、正常にリモートデスクトップは起動し、資格情報も正しいパスワードで設定が行われます。

従って、あえてnWOLで資格情報セットアップを行う必要はないのかもしれません。

ただ、パスワード入力画面が、mstsc.exeの入力画面より、nWOLの入力画面の方が好みだという場合は、nWOLで資格情報セットアップを行ってください。その場合、誤ったパスワードを入力しないための工夫として、資格情報セットアップにて、NW Resource Connection と Remote Desktop の両方を選択してください。誤ったパスワードを入力すると再度ダイアログが表示され再入力を促されます。

 

 

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